内科とは
体調不良には様々な症状があります。発熱や咳、鼻水、のどの痛み、腹痛、下痢、嘔吐、頭痛、めまい、関節痛、倦怠感、発疹、かゆみなどが挙げられます。その原因も様々で、ウイルスや細菌の感染、アレルギーなど自己免疫反応、偏った食事や飲みすぎなど食生活の乱れ、喫煙や睡眠不足などの生活習慣、さらには加齢によるものや薬の副作用など多岐にわたります。
以下のような症状はご相談ください
- 風邪の諸症状(熱、せき、痰、鼻水、喉の痛み等)
- 腹痛、張り、便秘、下痢等のお腹の不調
- 胸の痛み、胸の圧迫感
- 動悸、息切れ
- 頭痛
- 吐き気、嘔吐
- 立ちくらみ、めまい
- 胸やけ
- 食欲不振
- むくみ
- 喉の異常な渇き
- 尿の異常(頻尿、血が混じっている、尿が出づらい、残尿感がある など)
- 発疹
- 疲労感、倦怠感
- 急な体重の増減 など
内科の主な対象疾患例
- 急性疾患
- 風邪、インフルエンザ、咽頭炎、扁桃炎、気管支炎、肺炎、胃腸炎(腹痛、下痢、吐き気、嘔吐)、尿道・膀胱炎、熱中症 など
- 慢性疾患
- 生活習慣病[糖尿病、高血圧、脂質異常症(高脂血症)、痛風(高尿酸血症)、メタボリックシンドローム(内臓脂肪型肥満)等]、貧血、頭痛、便秘症 など
生活習慣病について
当院では糖尿病や高血圧をはじめとする生活習慣病などの慢性疾患の診療を行います。日本人の死亡原因の約3分の2は生活習慣病に起因するものといわれており、生活習慣病を放置すると脳卒中や心筋梗塞など深刻な疾患を引き起こす危険があります。
糖尿病
糖尿病とは、体が血糖の調節を正常に行えなくなり、慢性的に血糖値が高い状態が続く疾患です。自己免疫反応によってインスリンを分泌する膵臓の細胞が破壊されることで生じるⅠ型糖尿病、主に生活習慣に起因してインスリンの作用が不足することで生じるⅡ型糖尿病があります。また、糖尿病には初期症状がほとんどないため、早期発見のためには健診などで定期的に検査を受けることが重要です。
糖尿病の自覚症状には喉の渇き、頻尿、疲労感、体重の減少などがありますが、非常にゆっくりとあらわれるため、自覚が難しいことがあります。また、高血糖が慢性化すると体内の大小の血管に障害が起こり、合併症として視力の異常、手足のしびれ・痛み、立ちくらみ、足のむくみ、免疫低下などを生じ、深刻な場合は心筋梗塞、脳梗塞、脳卒中などを引き起こすリスクがあります。
治療は、食事や運動などの生活習慣の改善が基本です。具体的には、健康的な食事、定期的な運動、適切な体重のコントロールが挙げられます。もし生活習慣の改善で効果が見られない場合、薬物療法が検討されます。症状が過度に進行して高血糖が続くときには、インスリンを直接体内に投与する自己注射を行う場合もあります。
高血圧症
高血圧症とは、血圧が正常値よりも継続的に高い状態を指します。血圧が高い状態が続くと血管は内側に厚くなり、動脈硬化を引き起こします。高血圧症は自覚症状がないことが多いため、定期的な検査が大切です。
高血圧症の自覚症状として、頭痛、めまい、耳鳴り、動悸などがあげられますが、多くの場合は症状を自覚することなく進行します。動脈硬化になると、脳出血や脳梗塞、大動脈瘤、腎硬化症、心筋梗塞、眼底出血などの原因となります。また、心臓肥大によって心不全を引き起こすこともあります。
治療は、食事や運動などの生活習慣の改善が基本です。特に食事においては塩分の摂りすぎを防ぐこと、食べ過ぎないこと、アルコールは適量とすることが重要です。加えて、適度な運動、禁煙などが推奨されます。また、これらの生活習慣の改善で血圧が十分に下がらない場合は、血管・臓器障害や合併症の予防を目的として、降圧薬を用いることが一般的です。
脂質異常症
脂質異常症とは、血液中の脂質が異常に増加したり減少したりして基準値から外れた状態を指します。主にLDLコレステロール(悪玉コレステロール)、HDLコレステロール(善玉コレステロール)、トリグリセライド(中性脂肪)の血中濃度異常が挙げられます。
脂質異常症そのものには自覚症状はありませんが、脂質異常の状態が続くと動脈硬化が促進され、心筋梗塞や脳卒中などの重篤な疾患につながる可能性があります。また、中性脂肪値が高い場合は急性膵炎のリスクが高まると言われています。
治療は、食事や運動などの生活習慣の改善が基本です。食生活ではコレステロール値を高める肉や卵、バターやラード、生クリームなどの動物性脂肪や乳脂肪を避け、魚や大豆製品、野菜やきのこ、海藻類を積極的に摂るようにします。また、定期的な運動としてはウォーキングや水泳などの有酸素運動が効果的です。食事療法と合わせて習慣づけることが重要です。これらの方法だけで改善が見られない場合には、脂質を正常化する薬物療法が用いられることがあります。
高尿酸血症
高尿酸血症とは、血液中の尿酸値が通常よりも高い状態を指します。尿酸は細胞内の核に含まれるプリン体が分解される際に生じる老廃物で、主に腎臓から尿として体外に排出されますが、この尿酸が過剰に生成されたり排出機能が低下したりすると血液中に蓄積されます。
高い尿酸値が持続すると、血液中に溶けきらなくなった尿酸が結晶され体内に溜まっていきます。それが手足の関節で起こると炎症反応によって強い痛みを生じるのが痛風です。さらに尿酸の結晶が腎臓に溜まると、腎臓結石となります。その結石が尿管や膀胱に移動すると尿路結石となります。腎臓結石が慢性化すると、腎機能の低下を引き起こす場合があるため注意が必要です。
治療は、食事や運動などの生活習慣の改善が基本です。レバーや魚卵などプリン体を多く含む食材やアルコールの摂取をできるだけ控える、尿酸の排出を促すために水分を十分に摂るなどが挙げられます。また、肥満は尿酸値を上げる原因の一つのため、定期的に有酸素運動を行うことが効果的です。なお、激しい運動はかえって尿酸値を上げるため、適度な運動を心がけましょう。薬物療法では、痛風発作が起こった時は消炎鎮痛剤を使用して痛みの軽減を図ります。その後、尿酸の生成を抑える薬や、尿酸の排出を促進する薬が用いられることが一般的です。