禁煙外来とは
喫煙習慣は、肺がんをはじめとした各種のがん、慢性閉塞性肺疾患（COPD）、さらには動脈硬化の要因になるなど、健康に対して数多くの悪影響を及ぼすことが知られています。健康維持のためには禁煙することを強くお勧めいたします。
しかし、禁煙したいと思っても実行することはなかなか大変なことです。当院では禁煙外来を設け、禁煙補助薬によるニコチン依存症の治療を行っています。一定の条件を満たすことで保険診療にて受けることができますのでまずはお気軽に、ご相談ください。
保険診療で禁煙治療ができる方の条件
- ニコチン依存症に関わるスクリーニングテスト（TDS：Tobacco Dependence Screener）で5点以上、ニコチン依存症と診断された方
- 35歳以上の場合、ブリンクマン指数（1日の喫煙本数×喫煙年数）が200以上の方
- 直ちに禁煙したいと考えている方
- 「禁煙治療のための標準手続き所」に則った禁煙治療について説明を受け、当該治療を受けることを文書により同意した方
保険診療による標準禁煙治療は、12週間で5回の通院によるプログラムとなっています。ただし、2、3、4回目はオンラインによる診療でも可能となっています。飲み薬を使った治療に関しては保険適用は1年に1回となります。
※現在は新型コロナ感染症対策として。1回目から5回目までの全ての外来を、オンライン診療で行ってよいことになっています。詳しくはお問い合わせください。
禁煙補助剤について
禁煙治療では禁煙補助剤として、バレニクリン（商品名チャンピックス）という飲み薬を用います。これは脳のニコチン受容体に結合し、ニコチンが切れた状態によるイライラを軽減させるとともに、ドーパミンの放出を抑制し、喫煙してニコチンが入っても満足感が得られない状態になり、喫煙への欲求を低減させる効果が期待できるものです。
この他、「ニコチンパッチ」を用いる場合もあります。これは血中のニコチン濃度を低い状態で維持し、ニコチン切れの際のイライラを軽減する効果があるものです。その使用量を次第に減らしていくことで、最終的にはパッチを使用しなくて済む状態を目指す治療となります。
これらの薬に関しては使用に際しての禁忌や副作用の可能性もありますので、使用法に関しては必ず医師の指示に従うようにしてください。